
著者:
大阪Houreisen美容皮膚科/東京Houreisenスキンクリニック
医療法人新月会代表 笹川新也 ドクター紹介はこちら
「シミやくすみに悩んでいるけれど、どの光治療を選べばいいのかわからない…」
そんなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
近年注目を集めている「ルメッカ(LUMECCA)」と、従来からある「フォトフェイシャル(IPL)」は、どちらも光エネルギーで肌悩みにアプローチする治療法です。
今回は、ルメッカとその他の光治療の違いをわかりやすく解説します。
※こちらのルメッカ(LUMECCA)は、東京院のみ取り扱っております。
1. そもそも光治療とは?IPLってなに?
光治療とは、IPL(Intense Pulsed Light)という広範な波長の光を肌に照射し、シミ・そばかす・赤ら顔・くすみなどの色ムラを改善する美容医療です。
特に有名なのが「フォトフェイシャル」で、日本では“IPL=フォトフェイシャル”として知られてきました。
代表的な機器としては、「M22」や最新型の「Stellar(ステラ)M22」などがあります。近年では、各メーカーから様々なIPL機器が登場し、肌悩みに応じた治療の選択肢が広がっています。
※フォトフェイシャルは、日本の「ルミナス・ビー・ジャパン株式会社」が販売・商標登録している米国製の光治療機の名称です。
2. ルメッカ(LUMECCA)とは?
ルメッカ(LUMECCA)は、InMode社が開発した次世代型IPL(光治療)機器で、従来の光治療に比べて「高出力・高効率・短時間」が特徴です。
ピークパワーが高く、色素や血管に対して集中的に作用するよう設計されており、治療効果・スピードともに格段に向上しています。
▼主な特徴
★従来のIPLの約3倍の高ピークパワー
★シミ・くすみに対する反応が非常に早い
★少ない回数でも実感しやすい
★赤ら顔(毛細血管拡張)にも対応可能
▼ ルメッカ(LUMECCA)の進化ポイント
① 高ピークパワーと最適な出力設定で的確に反応
ルメッカは、最大40J/cm²を超える高出力と、波長域515〜1200nmの広帯域IPLを使用しています。
特に、メラニン(色素)やヘモグロビン(毛細血管)への吸収率が高い波長帯を強化することで、以下のような症状にしっかり反応します。
≪シミ・そばかす・くすみなどの色素性病変≫ ≪赤ら顔・毛細血管拡張などの血管性病変≫
これにより、従来のIPLでは4〜5回かかっていた治療が、2〜3回で大きな効果を実感できるケースも多く、短期間で肌印象を変えたい方に非常に適しています。
② 痛みを抑える冷却機能付きハンドピース
サファイアチップを用いた強力な冷却機構により、肌表面をしっかりと保護しながら安全に照射が可能。輪ゴムではじかれる程度の刺激で、麻酔不要でも快適に受けられるのが特徴です。
③ 安心のFDA・CEマーク取得医療機器
ルメッカは、アメリカFDAおよび欧州CEマークの認可を受けた医療機関専用機器です。高い安全性と治療効果が国際的に認められており、日本でも医師の管理下でのみ使用されています。
短期間で肌をトーンアップしたい方、シミや赤みを確実に改善したい方にこそ、ルメッカは最適な選択肢です。
2.ルメッカ(LUMECCA)のメリット・デメリット
▼メリット(利点)
メリット | 内容 |
---|---|
高出力で効果実感が早い | 従来のIPLの約3倍のピークパワー。1回でも肌トーンが明るくなったと感じやすい。 |
シミ・そばかすに強く反応 | メラニンに対する反応性が高く、濃いシミにもアプローチ可能。 |
赤ら顔(毛細血管拡張)にも対応 | 血管系の赤みにも作用し、頬の赤み・酒さの軽減にも効果が期待できます。 |
施術時間が短い | 照射スピードが速く、全顔でも15~20分程度で完了。忙しい方にも◎。 |
ダウンタイムが少ない | 赤みやシミの濃化は起こるが、数日で落ち着くため日常生活に支障が少ない。 |
肌のハリ・毛穴にも効果 | 真皮層への熱刺激により、肌のキメや毛穴引き締め効果もあります。 |
▼デメリット(注意点)
デメリット | 内容 |
---|---|
一時的にシミが濃くなることがある | シミが“浮き出る”反応があるため、施術直後に目立つことがあります(マイクロクラスト)。 |
肝斑には注意が必要 | 肝斑部位には慎重な照射が必要です。場合によっては他の治療(ピコトーニングなど)を優先。 |
高出力のためやや刺激を感じることも | 「輪ゴムで弾かれたような刺激」があるため、刺激に敏感な方は事前に相談ください。 |
色素が薄いシミや色ムラには反応しにくい場合も | 表在の濃いシミには◎だが、薄い色ムラや炎症後色素沈着には複数回が必要なこともあります。 |
日焼けの肌・直後は対象外 |
IPLはメラニン(黒い色素)に反応するため、肌が日焼けで黒くなっていると、火傷や色素沈着のリスクが高まります。※最低2週間以内の日焼けは御遠慮ください。 |
3. ルメッカ(LUMECCA) vs フォトフェイシャル
▼比較表
項目 | ルメッカ(InMode社) | M22(Lumenis社) | Stellar M22(Lumenis社) | 一般的なフォトフェイシャル(旧型IPL含む) |
---|---|---|---|---|
特徴 | 高出力IPL機器。濃いシミにも反応◎ | マルチフィルター搭載。安定性が高い | M22の上位互換。冷却やUIが進化 | 出力や機能は機種により差あり |
メーカー | InMode社(米国) | Lumenis社(イスラエル) | Lumenis社(最新型) | 複数メーカーあり |
出力パワー | 非常に高い(ピークパワー3倍以上) | 中〜高 | 中〜高(M22より向上) | 機器によりまちまち |
シミ・そばかすへの効果 | ◎ 非常に反応が早い | ◯ 安定して反応 | ◯ 改良により効率的 | △ 複数回で効果 |
赤ら顔・毛細血管拡張 | ◯ 対応可能 | ◎ 専用フィルターあり | ◎ より正確に対応 | △ 対応できない機器もあり |
波長レンジ | 515–1200nm(フィルター切替) | 515–1200nm(7種のフィルター) | 同左(より効率的) | 一般に560–1200nm前後 |
施術時間 | 短め(15〜20分) | やや長め(20〜30分) | 同上 | 機種により異なる |
痛み・ダウンタイム | 少ない/一時的にシミが濃く浮く | 少ない/マイルド | より快適に設計 | 機器によって差が大きい |
推奨回数 | 1〜3回で実感 | 3〜5回で安定 | 3〜5回で高安定 | 5回以上必要な場合も |
ルメッカ(LUMECCA)は、1台で複数の肌トラブルに対応できるマルチ機能型IPL機器です。
特に「シミ」「赤ら顔」「肌の色ムラ」といった色調トラブルに対して、高い即効性と満足度が得られる点が大きな特長です。
▼具体的な効果と仕組み
対応できるお悩み |
効果としくみ |
---|---|
シミ・そばかす(老人性色素斑、雀卵斑など) | 皮膚表面のメラニンに選択的に吸収される波長(515nm)で、シミの原因であるメラニン色素を熱で分解。施術後1週間前後でかさぶたになり、自然にはがれることで薄くなっていきます。 |
赤ら顔(毛細血管拡張、酒さ、炎症後紅斑など) | 血管に含まれるヘモグロビンをターゲットに照射し、血管壁を縮小・消失させます。毛細血管の広がりによる赤みや炎症を抑える効果があります。特に鼻周りや頬の赤みに◎。 |
色ムラ・くすみ・肌のトーンダウン | 全顔照射によって肌のターンオーバーを促進し、沈着していたメラニンの排出をサポート。顔全体がワントーン明るくなり、ファンデーションが要らなくなるような透明感を実感できます。 |
毛穴の開き・ハリ不足 | IPLの熱刺激が真皮層の線維芽細胞を活性化し、コラーゲンやエラスチンの産生を促進。肌にハリが出ることで、毛穴の引き締めやなめらかさがアップします。繰り返すことで肌質全体の底上げにも。 |
4. どちらがおすすめ?
◎ ルメッカがおすすめな人
・短い治療期間で結果を出したい方
・少ない治療回数で結果を出したい方
・肌のハリや艶を出したい方
・頑固なシミ、そばかすに悩んでいる方
・毛細血管拡張や赤みも気になる方
・他のIPLで効果を感じられなかった方
・結婚式、撮影、大事な予定を控えた短期集中型の美肌ケアをお探しの方
◎ 従来のフォトフェイシャルがおすすめな人
・マイルドな治療から始めたい方
・敏感肌で強い刺激が心配な方
・美容施術が初めての方
5. 施術の流れと所要時間
ルメッカ(LUMECCA)の施術は、カウンセリングから施術終了まで約30〜40分程度。肌状態に応じて照射強度や回数を調整し、安全かつ効果的に行います。
▼ 施術のステップ
-
カウンセリング・肌診断
専門医または看護師が、現在のお悩みや肌状態、既往歴・内服状況などを丁寧に確認します。
→ シミ・赤み・くすみ・毛穴の状態を見極め、最適な照射設定をご提案します。 -
洗顔・メイクオフ
クレンジング・洗顔で肌を清潔な状態に整えていただきます。
→ メイクや皮脂をしっかり落とすことで、光が均一に届きやすくなります。 -
ルメッカ(LUMECCA)照射(約15〜20分)
肌に専用ジェルを塗布し、部位ごとに丁寧に照射していきます。
輪ゴムで軽く弾かれるような刺激がありますが、痛みは少なく我慢できる範囲です。
照射直後に少し赤みや火照りが出ることがあります。 -
冷却・整肌(約5分)
照射部位をクールダウンし、炎症や熱感を和らげます。
必要に応じて保湿や鎮静パックを行います。
鎮静パックは別途料金かかります。 -
終了・メイク直しOK
施術後すぐにお帰りいただけます。
当日からメイク・洗顔・シャワーOKなので、お仕事帰りやご予定前にも受けていただけます。
▼ ダウンタイム・注意点
・施術直後に赤み・軽いほてり・ヒリヒリ感が出る場合があります(数時間〜1日で落ち着きます)。
・シミのある部分が薄いかさぶたのように浮いてくることがありますが、1週間前後で自然に剥がれ落ちます。
・強くこすったり、無理にかさぶたを取らないようご注意ください。
・施術後は紫外線対策が必須です。日焼け止めと保湿をしっかり行いましょう。
▼ 通院の目安
初回から効果を実感される方も多いですが、2〜3週間おきに3〜5回の施術を推奨しています。
定期的なメンテナンス照射(月1回程度)で、透明感とハリをキープする方も多くいらっしゃいます。
「仕事帰りに気軽に受けられる」「ダウンタイムが少ないのに効果が見える」といった“ライフスタイルを崩さずに美肌を目指せる治療”として、非常に高いリピート率を誇ります。
6. よくあるご質問(Q&A)
Q. どのくらいで効果を実感できますか?
A:2~3週間おきに3〜5回程度の施術を継続することで、より安定した美肌効果が得られます。
ルメッカは、一般的なIPLよりも出力が高く波長が最適化されているため、1回の施術でも「肌のトーンが明るくなった」「毛穴が引き締まった」と感じる方が多くいらっしゃいますが、悩みの深さや肌質により回数の調整が必要な場合もあります。
医師がお肌の状態をみて、患者様お一人お一人に合わせた適切な治療プランをご提案いたします。まずは、お気軽に当院の無料カウンセリングへお越しくださいませ。
Q. 痛みはありますか?
A:照射中は、「輪ゴムでパチッとはじかれるような刺激」と「ほんのり熱を感じる感覚」がありますが、我慢できる程度の軽い痛みです。
FORMA(RF治療)と違ってじんわり温かいというよりは、「一瞬の刺激」を繰り返すイメージです。照射部位によって感じ方に個人差があります。鼻や額など皮膚が薄い部位はやや刺激を感じやすく、頬やフェイスラインなどは比較的楽に受けられます。
基本的には麻酔不要で施術可能ですが、痛みに弱い方には出力調整や冷却を工夫して対応しておりますのでご安心ください。
Q. シミが濃くなった気がしますが大丈夫ですか?
A:はい、それは正常な反応ですのでご安心ください。照射後、ターゲットとしたシミが一時的に「黒っぽく」「濃く」浮き上がるように見えることがあります。これは、メラニンが熱変性を受けたサインで、通常は5〜7日ほどで自然に剥がれて薄くなっていきます。
※絶対にこすったり、無理に剥がさないようご注意ください。
Q. 他の治療との併用は可能ですか?
A:はい、可能です。当院では、ボトックス・グロースファクター・スキンブースター注射などと組み合わせて、より高い相乗効果を目指す治療プランもご提案いたします。カウンセリングの際、お気軽にご相談くださいませ。
Q. 当日のメイクや入浴は可能ですか?
A:はい、当日からメイク・洗顔・シャワーすべて可能です。ただし、施術直後は肌が一時的に敏感になっているため、以下にご注意ください。
★強くこすらない・刺激の強いスキンケアは避ける
★メイクは清潔なツールで、軽めのもの
★入浴は短時間・ぬるめのお湯で済ませる
【まとめ】
ルメッカとフォトフェイシャルは、どちらもIPL(光治療)を使った美肌治療ですが、効果の速さや対応力、施術の設計思想に違いがあります。
ルメッカは、より高出力でシミや赤みに対する反応が早く、少ない回数でもしっかりとした効果が期待できるのが特徴です。
一方、従来型のフォトフェイシャル(M22やStellar M22など)は、肌への刺激を抑えながら、回数を重ねてじっくり肌質改善を目指すアプローチが得意です。
どちらが優れているというよりも、「今の肌状態」や「どれくらいのスピードで効果を実感したいか」によって、最適な治療法は異なります。当院では、丁寧な診察のうえで、お一人おひとりに合わせた機器の選定とカスタマイズを行っています。
「本当に自分に合う美肌治療を知りたい」という方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください♪