
著者:
ほうれい線・シワ治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科/東京Houreisenスキンクリニック
「最近ほうれい線が気になってきた…」「スキンケアは頑張っているのに、口元の老け感が改善しない」
そんなお悩みの背景には、実は“口の中”の筋肉や舌の動き、噛み癖が関係していることがあります。
この記事では、口の中からアプローチするほうれい線予防法をご紹介。ホームケアとして取り入れやすい方法から、当院で人気の内側アプローチ治療まで詳しく解説します。
なぜ「口の中」がほうれい線に関係するのか?
ほうれい線の原因というと、皮膚のたるみや脂肪の下垂など「外側からの老化」に注目されがちですが、実は顔の内側にある筋肉や舌の位置、噛み合わせのクセも深く関わっています。
1. 口輪筋の衰え
口輪筋(こうりんきん)は、口まわりをぐるっと囲むドーナツ状の筋肉で、笑ったり話したり、食べたりする際に頻繁に使われています。
しかし、加齢や無表情の時間が増えることでこの筋肉が衰えると、口角が下がりやすくなり、頬の脂肪を支えきれずにほうれい線が深くなるのです。特に「口を開けっぱなしでポカンとした表情」や「柔らかいものばかり食べる習慣」は要注意です。
2. 舌の位置(低位舌)
舌は通常、安静時には上あごに軽く接した位置にあるのが理想的です。しかし、舌が常に下に落ちた状態(=低位舌)だと、口腔内の空間が広がり、口まわりの筋肉や顎の骨に不要な負荷がかかります。
その結果、フェイスライン全体の支持力が弱まり、下顔面がゆるんでほうれい線が目立ちやすくなります。特に舌の筋力が弱い方や、鼻呼吸ができていない方に多く見られます。
3. 噛みグセ・咬合バランスの崩れ
「片側でばかり噛むクセ」があると、顔の筋肉のバランスが崩れ、片方の頬の筋肉だけが発達し、もう片方は衰えてしまうことがあります。
その結果、顔の左右差が大きくなり、一方のほうれい線だけが深くなるという症状が現れることも。さらに、噛み合わせが悪いまま長期間放置すると、顎関節や咬筋のアンバランスが加速し、顔全体のたるみに繋がるケースもあります。
口の中からできる!ほうれい線予防ケア3選
1. 舌のトレーニング(舌筋トレ)
舌の筋力が弱まると、顔下部の筋肉を支える力が低下し、フェイスライン全体がゆるみやすくなります。
以下の舌筋トレーニングを行うことで、舌と口周りの筋肉を同時に鍛えられます。
やり方:
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背筋を伸ばし、リラックスして座る
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舌先を上あご(前歯のすぐ裏側)にピタッとくっつける
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そのまま舌全体を上あごに押しつけるようにして、5秒キープ
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舌をゆっくり上下左右に動かし、口内の筋肉をストレッチ
1日3セットを目安に行うと、舌の位置が正しくなり、頬のたるみやほうれい線の予防に役立ちます。
2. ベロ回し運動(口輪筋エクササイズ)
口の中で舌をぐるぐる回す「ベロ回し運動」は、口輪筋・咬筋・頬筋など、顔の深部筋まで刺激できる優れたエクササイズです。
やり方:
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口を閉じた状態で、舌先で歯ぐきの表側をなぞるように円を描く
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右回り20回 → 左回り20回
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慣れてきたら30回ずつに回数を増やす
口輪筋に加えて頬全体も動くため、顔の血流促進・むくみ軽減・フェイスラインの引き締めにも効果的。
最初は頬が疲れますが、続けることで顔の筋肉が引き締まり、自然な笑顔も作りやすくなります。
3. 正しい咀嚼を意識する
毎日の食事も、意識次第で立派な「表情筋トレーニング」になります。
特に、以下のような咀嚼の意識が、顔の左右バランスや下顔面のたるみ防止に直結します。
ポイント:左右交互に噛む
一口につき30回以上噛むことを意識
硬すぎない食材(玄米、根菜類など)を取り入れる
片側だけで噛むクセがあると、咬筋が非対称に発達してしまい、顔がゆがんだり、片側のほうれい線だけが深くなる原因になります。
また、よく噛むことで唾液の分泌が促され、口内環境の改善や代謝アップにもつながります。
🌟こうした「内側からの地道なケア」は、即効性こそないものの、続けることで顔全体の印象に確実な差が出てくる方法です。
特に40代以降は、外側からのスキンケアと同時に、「口の中の筋肉ケア」も意識することが、美しい輪郭を保つ秘訣です。
舌の位置を整えるだけで、顔は変わる
― 正しい「舌ポジション」で内側からたるみケア
「気づくと口が開いている」「舌が下に落ちている気がする」
そんな方は、顔全体の筋肉が下方向へ引っ張られ、ほうれい線やフェイスラインのたるみが進行しやすい状態になっています。
特に、舌の位置が常に低い状態(低位舌)は、頬を内側から支える力が弱まり、皮膚や脂肪の下垂を助長する要因になります。
舌の正しい位置とは?
安静時の理想的な舌の位置は、上あご(口蓋)の前方、前歯の少し後ろに舌先が当たり、
舌全体が上あごにしっかりと吸い付くようにフィットしている状態です。
このポジションは近年「ミューイング(Mewing)」とも呼ばれ、
海外の形成外科や歯科分野でも注目されています。
正しい舌ポジションを身につける方法
✅ 基本姿勢
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背筋を伸ばし、軽く口を閉じる
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舌先を上あごの前歯のすぐ後ろに当てる
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舌の中〜奥まで全体を、上あごにぴったり貼り付けるようにキープ
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唇は力を入れずに閉じ、鼻呼吸を意識する
この状態を1日に数回、意識的に数分ずつキープするだけでも、
頬・口元・フェイスラインの筋肉が内側から引き締まりやすくなります。
舌ポジションの習慣化がもたらす変化
・表情筋や口輪筋の“土台”が安定し、ほうれい線の予防・軽減につながる
・二重あごやフェイスラインのもたつきが目立ちにくくなる
・無意識の口呼吸や口ぽかん癖が改善し、肌の乾燥・口元の老け見え対策にも◎
・顔全体の印象が引き締まり、“若見え”効果に貢献
正しい舌の使い方は、美容の“見えない土台”
舌の位置は見えないからこそ、放置されがちです。
しかし、舌の位置こそが「頬を支えるインナーマッスル」のような役割を果たしているのです。
外からのケアにプラスして、「内側から支える」意識的な舌のトレーニングを日々取り入れることで、
表情の明るさや口元の若々しさが自然と変わっていきます。
美容皮膚科での「内側アプローチ治療」も選択肢に
セルフケア以外にほうれい線をお手軽に効率的に改善させるならば、注射治療が効率的です。
当院では施術を厳選し、グロースファクターかヒアルロン酸注射一本でほうれい線を治療しております。
ほうれい線は早めに対策しておくことで今後の予防にもなります。
詳しくは、こちらのページをご参照ください。
グロースファクター(成長因子)注入
ほうれい線治療には様々なアプローチがありますが、近年注目されているのがグロースファクター(成長因子)注射です。
紹介したヒアルロン酸注射が「失われたボリュームを補う」即効性のある治療であるのに対し、グロースファクター注射は「肌細胞の再生能力を高め、根本から若返りを促す」というアプローチになります。
グロースファクター(成長因子)の特徴
肌そのものを再生へ導く:グロースファクターは、肌細胞の働きを活性化し、コラーゲンやエラスチンの生成を促進する作用があります。これにより、肌の内側からハリや弾力が生まれ、乾燥小ジワやたるみの改善につながります。特にほうれい線など、年齢とともに深くなってきたシワに対して、肌質ごと若返るような自然な変化が期待できます。
アレルギーリスクが低い:グロースファクターはもともと体内でも作られている成長因子と類似の働きを持つため、アレルギーのリスクが非常に低く、安全性の高い治療とされています。
根本的な改善:ヒアルロン酸のようにその場でふくらませる治療とは異なり、グロースファクターは肌自体の再生力を高めることで、長期的な改善(数年~10年)を目指せるのが特長です。時間をかけてじわじわと変化するため、周囲に気づかれにくく、ナチュラルに若返りたい方におすすめです。
自然な吸収と長期効果:グロースファクターは、体内で自然に吸収されながらコラーゲンの再構築を長期間サポートします。効果のピークは数ヶ月後ですが、その分持続性が高く、定期的なメンテナンスでさらに美肌力がアップします。
こちらの症例は40代女性の方です。
薬剤注入後は液体は肌に吸収されてしまうため術後すぐに変化は見られないことが多いですが、ご自身の細胞からコラーゲンを作って定着させるという過程を約6ヶ月かけ、徐々に肌にハリ・ツヤが出てきます。
皮膚そのものを再生、若返らせる効果があります。
また個人差はございますが、皮膚の根本治療のため持続力が他のほうれい線治療よりも長いです。
ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸は、もともと私たちの体内に存在する成分で、皮膚や関節、目などに多く含まれています。特に皮膚においては、水分を保持し、ハリや潤いを保つ重要な役割を担っています。
美容医療で使用されるヒアルロン酸製剤は、この体内のヒアルロン酸を主成分として作られており、アレルギー反応のリスクが低い安全性の高い素材です。
ヒアルロン酸の特徴
高い保水力: ヒアルロン酸の高い保水力により、注入部位周辺の肌の水分量が増加し、ふっくらとした潤いとハリが生まれます。これにより、乾燥による小じわも目立たなくなり、肌全体の印象が若々しくなります。
体に注入しても安全性が高い: ヒアルロン酸製剤により安全性が異なりますが、当院では厚生労働省認可済みの高品質なヒアルロン酸製剤のみ導入しております。
減ってしまった組織の代わりになる:ヒアルロン酸を注射することで、組織の減少によるシワや窪みを改善することができます。
分解・吸収性: 時間の経過とともに体内で自然に分解・吸収されるため、永久に残るものではありません。また、ヒアルロン酸には溶かすためのヒアルロン酸溶解注射があります。これにより、万が一仕上がりが気に入らなかった場合でも、修正が比較的容易であるというメリットもあります。
こちらの方は40代女性の方です。ほうれい線にVOLUMA XC2本注入しております。
合計2本注入することでほうれい線が薄くなり、効果にご満足いただけました。
まとめ|口の中からのケアが、見た目年齢を左右する
ほうれい線対策は、スキンケアや外側の治療だけでは不十分なこともあります。
表情筋・咀嚼筋・舌筋といった「口の中の筋肉」へのアプローチは、根本的な老化予防につながります。
「毎日お手入れしているのに、なんだか老けて見える」
そんな方は、内側からの習慣改善や治療も視野に入れてみてください。
気になる症状がある場合は、お気軽にご相談ください。
当院では、たるみ・表情筋・肌質のバランスを診ながら、最適な治療法をご提案しています。